[本など]話すチカラ

私の尊敬する人物の一人は、TBSのアナウンサーの安住紳一郎である。その安住さんと明治大学齋藤孝先生が、明治大学生に向けて講義したものをまとめたのが本書である。

安住さんは明治大学出身で、齋藤先生は当時専任講師という立場で教壇に立っていたそうです。昔は先生と生徒の関係で、今は一緒に土曜日の報道番組に出ているというのはとても面白い。しかし、齋藤先生はなぜにあんなに若く見えるのか不思議だ…とにかく、コンビネーションのいい師弟関係で、なんか羨ましい。

この本には、話し方のテクニックやコミニュケーション術がまとめられている。話し中に「えーっと」や「あのー」を言ってしまうのは、多くの人にありがちだと思う。私も仕事中、なにか説明するときなどにこれらのフレーズをよく言っていることに自分で気づくときがある。あとから結構げんなりする。あと、文章と文章をつなげるときに、「・・・。で、〜」というように、「で」を多用するのも指摘されたことがあって気をつけている。「あのー」、「えーっと」を言わないようにするには、言わないことを意識することが大事らしい。加えて、言うべきことをハッキリさせて内容に自信を持つことも重要である。

具体的な数字や固有名詞使って、表現したり、例え話をするのも話を豊かにするために有効らしい。

インプットに関してためになる話もあった。安住さんは、入社したての頃に、ボーナスでテレビを8台買って、それを部屋に置いて全部onにしていっぺんに色々な局の番組を見ていたらしい。それくらい大量にインプットするという勉強の姿勢は見習いたい。

安住さんは、日曜日に「日曜天国」というラジオ番組をやっている。十年くらい前から、この番組のファンでずっと聞いている。番組の裏話的なことも書かれていて、面白かった。

自分は、語尾をはっきりさせない傾向があるので、「曖昧な言葉で話を終わらせない」ことを意識していきたい。