[本など]2030年の世界地図帳 あたらしい経済とSDGs、未来への展望

最近巷で騒がれているSDGsについて勉強したいと思い読んでみた。落合さんは、「これからの世界をつくる仲間たちへ」などを読んだり、テレビで見たりして、ファンというほどではないが、知っていた。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」のことである。いかにも難しそうな名前で、私も今まで敬遠していた。どんな本を読めばとっつきやすいのか、と考えながらkindleで検索していた。検索候補の中に本書があって、読みやすそうかなと思って選んでみた。

 

SDGsの中には、貧困問題の解決、環境問題の解決などがある。正直、問題が大きすぎて、当事者意識を持って考えることが難しいと考えていた。この本を読んで少しでもSDGsが身近になればと思っていた。

 

ヨーロピアンデジタルが第3勢力として台頭してくるかもしれない、というところは面白かった。アメリカのGAFA、中国のBATHが世界を席巻しているが、次は、ヨーロッパ発のITサービスが登場してくるだろうという話だった。ヨーロッパは、民主主義や資本制度のおおもとの誕生地であり、哲学やアートが興った地域でもある。このような素地とテクノロジーが融合して、今後、新しいサービスができるのではないかという話である。

 

テクノロジーがこれからの世界を変えていくというのは、なんとなくわかる。発展途上と考えられているアフリカでも、テクノロジーは普及しているらしい。中でも、ケニアは電子決済がかなり浸透しているというのは初めて知った。

 

この本は、SDGsにまつわる色々な世界のランキングが世界地図付きでたくさん載っている。失敗したのは、kindleで購入したので、これらの図表が見づらかったことである。紙の本で読むことをおすすめする。色々なデータが載ってはいるが、ただそのデータを解説しただけのようなデータ集になっていて、落合さんの考えなどがよくわからなかった。ただ、SDGsの各項目や、今どうなっているか、今後数十年先の世界がどうなっていくかについて考えられる本であった。